SASに関する日本語の記事はそこそこ見かけるのですが、GTLに関してはほとんどないようなので恰好のブログネタ!と思ったのでGTLについて書いていこうと思います。
Contents
GTLとは
GTL(Graph template language)とは統計ソフトSASで高度なグラフを作成するマークアップ言語です。GTLはSASのODS(Output delivery system)を拡張して論文に掲載されているようなグラフを作成できます。
GTLの使用方法
GTLはtemplateプロシジャを利用して以下のグラフオブジェクトを定義し、グラフテンプレートを生成します。
- layoutステートメント 各オブジェクトの配置を定義します
- plotステートメント グラフ(散布図など)を出力します
- textおよびlegendステートメント 凡例や表題などのテキストを定義します
proc template;
define statgraph mygraph;
begingraph;
<GTL code>
endgraph;
end;
run;
GTLはHTMLのようなブロックを定義する形になっています。SAS baseとは少し仕様が異なりますね。
グラフテンプレートはsgrenderプロシジャにより読み込んだデータからグラフを出力します。
proc sgrender data=ds1 template=mygraph;
run;
sgplotとの違い
SASを利用している方であればGTLよりもsgplotプロシジャのほうがなじみがあるかもしれません。基本的にsgplotとGTLはどちらも大体同じことができるのですが、機能面ではGTLのほうが上です。そのためsgplotよりもGTLの使用をお勧めします。詳しくは以下で解説しています。
sgplot vs GTL 使いやすいのはどっち? SAS/GRAPHには複数の作図プロシジャが存在します。その中で最も使用頻度が高いsgplotプロシジャとGTLは、両者とも大体同...